初心者の方にとって、額縁選びは少し難しく感じることが多いと思います。
このページでは、誰でも作品にぴったりの額縁を選ぶことができるように、額縁の選び方で大切な5つのポイントをご紹介します。
額縁には、作品によって、「使えるフレーム」「使えないフレーム」があります。
まずは、額縁に入れようと思っている作品が以下のどれに該当するのか確認しましょう。
画用紙、ポスター、写真、書、色紙、ハガキなど厚さが3mm程度までの作品。
多くの作品がこちらに該当し、お選びいただける額縁も既製品額縁から、オーダー額縁まで豊富な種類をご用意しています。
油絵、アクリル画、日本画、パネル仕立ての作品など、比較的厚みのある作品。
額装には、作品の厚みに対応できる、専用の額縁フレームが必要になります。
号数規格サイズの既製品額縁、またはオーダー額縁の制作が可能です。
賞状一枚をシンプルに額装したい場合や、賞状と一緒に、勲章やメダルを一緒に額装したい場合。
専用の賞状額、叙勲・褒賞額などをご用意しています。
サイン入りの記念ボールやユニフォーム、陶器類などの立体的な作品。
額縁内に深い奥行きや、特殊な額装技術が必要になります。
作品に合わせてオーダー額縁を制作することが可能です。
※額縁の制作・額装の対応可否については、額縁店にお問い合わせください。
額縁を探し始める前に、額縁に入れる作品の、「縦(mm)」「横(mm)」「厚み(mm)」を正確に測っておきましょう。
作品のサイズは、額縁選びの出発点です。
既製品額縁を選ぶ場合も、オーダーメイド額縁を注文する場合も必ず必要な情報になりますので、作品サイズは事前に測っておきましょう。
実店舗で注文する場合は、お店のスタッフが採寸を行ってくれます。
インターネット通販で注文する場合は、ご自身の責任で採寸を行わなければなりません。
もしも間違ったサイズの額縁を注文してしまうと、全く使えない額縁になってしまいます。
「A4だと思っていたら、実はB5だった…」「メーカーによって、若干紙のサイズが違った…」
なんてことにならないように、必ず実物をメジャーや定規で採寸しましょう。
注文を確定する前に、再度サイズの確認をするぐらいの慎重さが必要です。
※作品サイズは、mm(ミリ)単位で採寸しましょう。
※作品サイズをもとに、額縁を選ぶ際は、測った「作品サイズ」と、額縁の「内寸法」を照らし合わせるようにしてください。「外寸法」ではないのでご注意ください。
いざ額縁が手元に届いて、壁に掛けてみたら、「なんだか部屋に合わない・・・」「浮いて見える…」
これは、「額縁を掛ける場所(部屋)」を意識せずに、額縁を選んでしてしまった場合に、よく起こり得る失敗です。
額縁のフレームやマット選びに夢中になると、ついつい掛ける場所のことを忘れてしまいがちです。
額縁は、中身の作品を引き立てる役割のほかに、「作品とお部屋を繋ぐ役割」を果たしていることも考慮しましょう。
額縁を選ぶ際は、「作品と額縁」という内部要因と、「額縁とお部屋」という外部要因の2つのアプローチから、額縁のデザインや色を検討しましょう。
例えば、以下の写真のように、作品が「荒々しい嵐の海を描いた絵画」の場合。
「重厚でシックな額縁」がよく似合いそうですが、もしもお部屋が「ナチュラルで爽やかなテイスト」だったらどうでしょうか。
きっと額縁だけ暗く重たい印象で、浮いて見えてしまうでしょう。
上記のような場合は、お部屋に合わせたホワイトやウッド系の額縁がおすすめです。
一見お部屋に合わないような作品であったとしても、お部屋に自然に馴染む額装に仕上げることができます。
同じ作品なのに、フレームやマットの選び方で、お部屋に与える印象や、作品自体の見え方も全く違ってきます。
額縁を掛ける場所を意識することは非常に重要です。
額縁の歴史が長いヨーロッパでは、額縁は「家具」という認識が強く、額縁を選ぶ際は、お部屋のインテリアや家具との相性、壁の色や模様、 壁の空きスペースなども考慮しながら、まさに家具を選ぶように、じっくり時間を掛けて行います。
実際に額を掛ける壁を見ながら、どんな額縁が似合うかを想像したり、壁に額縁サイズと同じ紙を貼って、大きさのシミュレーションをしてみましょう。
このポイントを踏まえておくのと、そうでないのとでは、額縁の選び方や、仕上がりが大きく変わってきます。
ワンランク上の上級者の額縁選びとも言えますので、ぜひ実践してみてください。
マットには、以下の役割があります。
1. サイズ調整額縁と作品の間の余白を埋めて、サイズの不一致を調整します。
2. 作品保護
額縁のガラスと、中身の作品が直接触れることを防いで作品を保護します。
3. トリミング効果
作品の見せたい部分だけを見せたり、逆に見せたくない部分を隠すことができます。
丸型や星型など面白い形に窓抜きすることも可能です。
4. 装飾効果
マットには様々なカラー・模様・素材があります。マット自体を作品の一部として考え、装飾用に利用することができます。
オーダーメイド額縁の場合、お客様の希望サイズで、マットの窓抜き加工を行います。
窓抜きサイズは、作品より最低10mm程度小さいサイズで指定します。
基本的には、作品の絵柄に被らないように窓抜きサイズを決めます。
手元に作品がある場合は、実際に定規や画用紙などを作品にあてながら、マットの窓抜きサイズを設計しましょう。
※マット付きの既製品の場合は、最適なマット窓サイズのマットが付属しています。
オーダー額縁の場合も、お店の人が作品サイズに合わせてマット窓サイズを設計してくれますのでご安心ください。
※当店の額縁シミュレーターサービスの場合も、作品サイズから、最適なマットの窓抜きサイズを算出します。
マット幅は、通常25mm〜80mm程度、額縁のサイズが大きくなるにつれて、マット幅を多く取るように調整しましょう。
マット幅を広めに取ると、ゆったりとした上品さや高級感を出す効果があります。
また、意図的に上下左右のマット幅を変えることも可能です。
※マット幅を広めに取ると、その分額縁のフレームサイズが大きくなります。
使用するフレームの材料が増えるため、お値段が高くなる場合がありますのでご注意ください。
マットを2枚重ねて、2色のマットを見せるマットの使い方です。
作品に合わせて、上マット(外側のマット)と、下マット(内側のマット)の色と幅を決めます。
基本は、上マットは薄めの色で幅を太めに、下マットは濃いめの色で幅を細めに出します。
装飾的な効果が高く、個性的なマットに仕上がります。
マットを窓抜きした切り口部分に、金や銀の面金加工を施します。
面金加工をすることで、額装に豪華さや高級感を与える効果があります。
意図的に見栄えをアップしたい場合などにとても効果的です。
マットは、様々な素材や色があり、使い方次第で、額装の仕上がりがガラッと変わります。
基本は、中身の作品が主役であることを忘れずに、作品を引き立てるようなマット選ぶように意識しましょう。
ホワイト、ベージュ、ブラックなどのベーシック色を使うほか、作品の色や、額縁の色に合わせて、マットの色を選ぶのが一般的です。
個性的な色や、彩度の高い色のマットを使う場合には、作品の魅力が引き立っているか、いま一度確認をしましょう。
油絵など厚みのあるキャンパスを入れる油額の場合は、マットの代わりにライナーを使用することができます。
ライナーは、麻布張りの額縁のようなもので、構造的には、額縁を2重に作るという感じです。
マットのように自由に幅は決められませんが、作品と額縁の間に余裕を持たせ、ゆったりとしたイメージに仕上げるなど、マットと同じような役割をします。
額縁の表面は、「ガラス」「アクリル」「UVカットアクリル」があり、それぞれ特徴があります。
アクリルよりも安価で平面性に優れています。傷がつきにくく、お手入れや拭き掃除が楽です。
ただし、アクリルに比べて重く、割れる心配があります。また、大きな額縁には使えません。
軽く割れにくく、ガラスよりも透明度や、紫外線カットの面で優れています。
ただし、ガラスよりも高価で、強く擦ると傷が付いてしまいます。
また、静電気を帯びやすく、表面にホコリが付きやすいため、作品の出し入れ時や、拭き掃除は慎重に行う必要があります。
通常のアクリルの紫外線カット効果を強化したものです。アクリルよりも高価になります。
このページでお伝えした、額縁選びの基本を抑えていただければ、「難しい額縁選び」が、「楽しい額縁選び」に変わります。
額縁の選び方は、作品や用途によって千差万別ですが、ただひとつ共通しているのは、「あなたが作品のことを大切に思っている」ということです。
大切ではないものをわざわざ額縁には入れませんよね。
大切な作品がより魅力的にキラキラ輝くような、眺めるとつい笑顔になってしまうような、「お宅の額縁なんか素敵ですよね」と言われるような、
そんな額装を目指して、額縁を選んでみてください。
額縁の選び方で迷ったら、いつでもこのページに戻って来てください。
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